スピン☆オフ
ふわふわと暖かい感覚に包まれてた。


これが好きな人とのキスなんだ…。


心の奥からそう思った。


-----ほんの数秒のキスだった。


霧生の唇が離れ、あたしが目を開けると霧生はうつむいていて。


月明かりだけじゃ暗くて顔が見えない。


そのまま、背を向けて寝てしまった。


あたしは泣いた意味を聞かなかった。


触れてはいけない気がしたから。


だけど、これだけは感じ取れたのは、霧生もあたしを好きなんだ。


このキスはそういう事だよね?


そう思いながら、あたしも霧生に背を向けて、目をつぶると霧生が優しく抱きしめてくれた。


ゴロンと向きを変えて、霧生の胸の中でゆっくりと聞こえる霧生の心臓の音を聞いて眠りについた。

















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