スピン☆オフ
「何ですか?それに…。」


せかすように聞いた。


「唯ちゃんの事が、本気で好きなのね。守りたいのよ。」


「どうしてそう言えるんですか?」


「だって、女遊びしてないでしょ?だから。尚吾君が遊ぶ時は、辛さを誰かにぶつけたくて、紛らわせたいからなのよ。」


「……?」


意味が分らなくて、首をかしげた。


「信じてあげて。唯ちゃんにしか、尚吾君は扱えないと思うし。」


「あたしにしか?」


「うん。痛みを知ってるから。尚吾君も、痛みを知ってるから、大事にするはずよ。」


にっこりと笑ってくれた。


お姉さんは


「この話は尚吾君達に内緒よ!!」


って言って、部屋に帰ってしまった。


あたしも部屋に戻って寝ようとした時には、うっすらと朝日が昇り始めていた。














< 234 / 298 >

この作品をシェア

pagetop