スピン☆オフ
「ねえ、あなた名前は?」


「み…ミュウ。」


びっくりしながら、甘ったるい声で可愛らしく答えた。


「いくつ?」


「12歳。」


淡々と答える。


「12歳??!!!」


衝撃の発言に、ビックリして口が開いたまま。


とても、12歳には見えないし…。


てっきり、高校生かと思った。


最近の子は、発育いいからなぁ…。


オバサンみたいな事を思ってしまった。


あたしは、このミュウって女の子に興味を持ってしまって。


「ちょっと、話できるかな?」


奥の部屋を差した。


「うん。」


ハニカミながら返事をすると、あたしの後ろをついてきた。


一番奥の使っていない部屋に入ると、ミュウと向かい合ってソファに座った。


「ねぇ、ミュウちゃんだっけ?こんな所で、何してるの?」


「…。」


ポカンと口を開けたまま、首を横に傾けた。


「…あぁ、あたしは…。」


言い掛けた時。


「あの…尚吾くんの彼女ですよね?」


甘ったるい口調。


「あ………………。」


ビックリ発言に、口がパクパクしてうまく喋れない。


あたしが尚吾の彼女?!


いつからそうなってたの??


「違うんですか?」


「違います!!」


甘ったるい感じのミュウに、キッパリと否定した。


「あれ?噂では、尚吾くんの彼女って…。」


マイペースなのか?


天然を思わせるような話し方。


「みんなの勘違い。」


「そうなんですか。」


テキパキしたあたしの口調なのに、ミュウと話してると甘ったるい感じのホンワカした気持ちになる。


「あたしは、綾瀬唯。ミュウちゃんは、ここでなにしてるの?」


ミュウの目を見て、ハッキリと聞いた。

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