スピン☆オフ
もどかしい思い
夜の9時くらいだった。


亮太が、ビックリした顔をして『G』の部屋に突っ立っている。


…原因はミュウ。


あまりの可愛さに、直立不動。


「大丈夫か?」


秀が、顔を覗き込みながらじっくりと観察してる。


「このコ、頼むわ。」


ミュウの肩を抱き、尚吾が亮太の前に連れて行った。


「……あの……。」


ミュウが、モジモジしながら、サッと尚吾の後ろに隠れた。


「どうした?」


「だって…だって………この人…………怖いんだもん。」


ギュッと、尚吾の背中に抱きついた。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!。」


凄まじい悲鳴と共に、亮太が頭を抱えてうずくまった。


「…どうしたんだよ。」


恐る恐る、秀が肩を叩いた。


「だって……だってさ、こんな可愛い子に、怖いって…。」


泣きが入ってる。


「きっと、人見知りなんだよ。」


優しく秀が慰めてる。


「やっぱり、俺は女の子に嫌われるんだ!!!!」


自暴自棄状態。


「あたしは、好きだけどな。それじゃダメ??」


ソファに座りながら、ボケッとしてたあたしが言った。


「本当に??」


顔を上げて、あたしを見た。


「うん。だって、誰よりもしっかりしてるし。頼りになるじゃん?人間中身でしょ?!」


「唯ぃぃぃぃぃぃっぃ!!!!!」


猛突進して、あたしに抱きついた。

「ど、どうしたの?」

ビックリとしか言えない。

目がパチパチして。

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