スピン☆オフ
口調は弱々しいけど、勢いに飲み込まれてく。


「私は、尚吾君が好きなの。」


「あたしだって、尚吾が好きだもん!!」


言っちゃった…。


お姉さんに負けたくなくて。


勢いづいて言っちゃった…。


二人の動きが、ピタリと止まった。


「…唯。本当に?」


目を丸くして、尚吾がビックリしてる。


勢いづいていたとはいえ、恥ずかしくて。


コクンとだけうなずいた。


「すっげぇ~嬉しい!!」


静止画のように、びっくりして止まってるお姉さんを瞬時に振り払い、力強くあたしを抱き締めた。


一瞬、力強さに怯んだ。


ドンッ!!!


尚吾を突き放した。


「またお尻触るから無理!!当分お預け!!」


恥ずかしくて、プックリと膨れたフリした。


「んなことしねぇ~し。」


「嘘を言うな!!」


「しねえよ。ここでヤルより、夜にはじっくり楽しめるんだし?!」


満面の笑顔。


ズキュウ~ンッ!!


その照れながら笑らう顔が、ハートに突き刺さる。


やっぱり、カッコいいかも…。


なんて、顔が赤くなってしまいそう。


必死にそれを誤魔化そうと


「夜って…。やっぱりエロじゃん?!変態エロ王子!!!」


勢いよく言った。


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