スピン☆オフ
ベッドから飛び起きる。


「どうした?」


霧生がビックリした顔をして立ってる。


「誰かと思って、ビックリしちゃった。」


---ホッと安心。


「ごめん。メールだっけ?」


白衣のポケットから携帯を出すと、あたしの隣に座りながら自局番号を検索してる。


「あぁ~!!病院で電源切れって言っておきながら、自分は持ち歩いてるんじゃん?!」


プク~っと、ホッペを膨らませる。


「今、更衣室から持ってきたんですぅ。」


イヤミったらしく言うものだから、余計にプックリ膨れてる。


「言い方ムカツクゥ~!!」


「いらないんだ。メアド。」


目の前で自局番号画面の携帯をチラつかせる。


「いるからぁ~。」


泣きそうな顔になると、霧生が笑いをこらえてる。


その隙を狙って携帯を奪うと、勝手に番号交換をした。


「おいっ。ドロボウはよくないなぁ~。」


「失礼な。教えてくれるんだから、泥棒じゃないでしょ?日本語大丈夫?」


頭を指しながら言う。

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