スピン☆オフ
一人ぼっち
気付いた時には朝日が昇り始めてた。
カーテンからのぞく空が、サーモンピンクが混じり始めて。
朝日が差し込む部屋。
夜には気付かなかったけど、疲れきったかのような霧生の顔。
まるで魂を抜かれたみたい。
大事な人を亡くす痛みに、ひたすら耐えていたのが分かる。
目を腫らして、悔しさで唇を噛みしめすぎて血が出ていた。
その血を優しく拭(ぬぐ)うと、霧生はニッコリと笑った。
「もう大丈夫だ。ありがとう。」
「大丈夫じゃないよ!!今日は1日一緒にいるよ。」
「仕事に行かなきゃ。子供達が待ってるから。」
「こんな時くらい病院休みなさい!!」
まるで母親のような口調。
「こんな時だから仕事するんだよ。色々と、考えなくてすむからさ。」
霧生がクスリと笑って、優しくあたしの頭をなでた。
「…霧生がそう言うなら…。」
渋々、納得した。
「チワワは、学校ちゃんと行くんだぞ。」
「大丈夫!!帰ってきたら、病院に顔を出しに行くね。」
「分った。待ってるよ。」
約束をすると、あたしは霧生の部屋を後にした。
何か心に渦巻いている不安はあったけど…。
霧生が消えてしまうのじゃないか?
だけど学校から帰ったら、病院で会う約束をしたから大丈夫。
そう自分に言い聞かせていた。
カーテンからのぞく空が、サーモンピンクが混じり始めて。
朝日が差し込む部屋。
夜には気付かなかったけど、疲れきったかのような霧生の顔。
まるで魂を抜かれたみたい。
大事な人を亡くす痛みに、ひたすら耐えていたのが分かる。
目を腫らして、悔しさで唇を噛みしめすぎて血が出ていた。
その血を優しく拭(ぬぐ)うと、霧生はニッコリと笑った。
「もう大丈夫だ。ありがとう。」
「大丈夫じゃないよ!!今日は1日一緒にいるよ。」
「仕事に行かなきゃ。子供達が待ってるから。」
「こんな時くらい病院休みなさい!!」
まるで母親のような口調。
「こんな時だから仕事するんだよ。色々と、考えなくてすむからさ。」
霧生がクスリと笑って、優しくあたしの頭をなでた。
「…霧生がそう言うなら…。」
渋々、納得した。
「チワワは、学校ちゃんと行くんだぞ。」
「大丈夫!!帰ってきたら、病院に顔を出しに行くね。」
「分った。待ってるよ。」
約束をすると、あたしは霧生の部屋を後にした。
何か心に渦巻いている不安はあったけど…。
霧生が消えてしまうのじゃないか?
だけど学校から帰ったら、病院で会う約束をしたから大丈夫。
そう自分に言い聞かせていた。