スピン☆オフ
ホテルから一歩出ると、恐いくらい冷たい空気を感じる。


誰かに見られてるとかじゃない。


街全体があたしに冷たい感じなのだ。


自分でもその原因が分からない。


知り合いがいるわけでもない。


お兄ちゃんに見つかってるなら、今頃は家に監禁状態。



それなのに…。



あたしにまとわりつく、この冷たい空気は…?


不思議な感じに違和感はあったけど、いつものようにゲーセンに行ってみた。


自動ドアが開いた瞬間、血相を変えた店員が駆け寄ってきた。


「すいません。入店の方をお断りさせて頂きます。」


息を切らしながら話す店員。


「なんで?」


ニラみ上げた。


「警察の指導なんですよ。」


店員の視線の焦点が定まっていない。


弱々しい口調。


店内を見ると、制服の中学生や高校生がいるのに。


明らかに嘘とわかる。


「警察の指導にしては、制服着てる子いるけど…。」


「あっ…いや…。取り合えず、お引取り下さい。」


そう言って無理矢理腕を引っ張ると、店の外に追い出された。


----まあ、遊ぶ場所はここだけじゃないし。


他の店に行く事にした。


他の店に行っても、対応はみんな同じで。


キョドリながら追い返される。
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