・+◇【短編】White love letter
それから電車を二回乗り換えて、あなたの育った町に着きました。


そこは緑が沢山ある、のどかなところでした。


『超田舎だろ?(笑)』




「‥うん(笑)でもいいところだね♪」





『笑うなっ!(笑)』



「そ-いう葉月も笑ってるじゃん!」




『うるせ-!(笑)

出発っ!』




自然と手を繋いで
私達は少しでこぼこした道を歩いて行きました。



あなたの育った町だと思うと町の景色にも親しみを覚えました。




『湖に行くには、この森を越えないといけないんだ』


私達は険しい道を歩かなければいけませんでした。



「うわっ!!」


私がこけそうになると


『大丈夫か?』


あなたは支えてくれました。


「だいじょ‥ぶ」



その時は顔がすっごく近くて

ドキドキしたのを覚えています。



あなたの顔も赤くなったように感じたのは

気のせいだったのかな?







歩き始めて20分程経った頃


『あっ!あれだ!!』



あなたが指差した方向にはキラキラ輝く湖がありました。


「ほんとだ!!」


私達は湖に走って行きました。




『うわぁ‥全然変わってない』


「綺麗‥」



水面には青空がはっきり映っていました。







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