・+◇【短編】White love letter
逢いたくて
次の日、
私はある病院に行った。
あの桜の近道の場所から
歩いていける距離のただ一つの病院だ。
あなたに逢いたくて‥。
自分でも驚くくらい
あなたが頭から離れなくて
体が勝手に病院まで来てた。
あなたのこと、
あなたが泣いてた理由、
どうしても、知りたくて‥。
そしてね、
あなたの中に
私と似たもの持っていることを
無意識に、感じてた。
[孤独]っていうのかな。
あの寂しそうな笑顔は
私を何より引き付けた。
私ね、本当は
人に興味を持った事も
誰かを好きになったことも
一度もなかったんだよ。
でもあなたの事は
知らなきゃだめだって、
心が叫んでた。
だからあなたに逢いに行った。
桜色の風が吹く朝に。
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