その妖、危険につき
「落ち着いたら飯にするぞ。無駄に働いたから疲れた」

「…むかつく」

なんかわからないけど。この余裕も、結局私がご飯をつくることは決定事項なのも、こんな事態になっていることも、何もかも。


「むかつくついでに訊いておきたいんだけど。ここにひなたの親が来ることってあるのか?」

思わず廉の顔を見た。廉が思いのほか真面目な顔をしていたから、ふざけているわけではないのがわかった。わかったからこそ、思考がうまく働かなかった。
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