その妖、危険につき
両親はここには来ないだろう。この快適な部屋を与えることが、親としての唯一の義務であるように。
親としての義務だとか、そういうことは抜きにしても、それが最良の選択であるのは私もわかっている。母親が私に向ける目に堪えることもつらいし、我が子をそうやって見ることも、母にとってつらいことに違いない。
だから、これでいいのだ。そう自分に言い聞かせる。
廉を見ると、さっきの話などなかったようにソファに寝そべっていた。
親としての義務だとか、そういうことは抜きにしても、それが最良の選択であるのは私もわかっている。母親が私に向ける目に堪えることもつらいし、我が子をそうやって見ることも、母にとってつらいことに違いない。
だから、これでいいのだ。そう自分に言い聞かせる。
廉を見ると、さっきの話などなかったようにソファに寝そべっていた。