その妖、危険につき
「もちろん。頼りにしてる」
オレンジジュースを飲んで真奈に向かって笑うと、真奈はまんざらでもないように笑った。
「ちょっと、トイレ行ってくるね」
真奈が席を立った。途端に苦しくなる。右側の席にいたカップルの背後にいた、生きてない女性にはずっと気づいていた。見るつもりもなかったのに目が合ってしまった瞬間、彼女は嬉しそうに笑って、すっと私の後ろに移動してしまったのだ。
真奈がいる間は気がまぎれるから良かった。だけど一人になると背後の重みが苦しい。彼女のマイナスの感情をもろに受け、気持ち悪い。
お願いだから、早く真奈に戻ってきてほしい。
オレンジジュースを飲んで真奈に向かって笑うと、真奈はまんざらでもないように笑った。
「ちょっと、トイレ行ってくるね」
真奈が席を立った。途端に苦しくなる。右側の席にいたカップルの背後にいた、生きてない女性にはずっと気づいていた。見るつもりもなかったのに目が合ってしまった瞬間、彼女は嬉しそうに笑って、すっと私の後ろに移動してしまったのだ。
真奈がいる間は気がまぎれるから良かった。だけど一人になると背後の重みが苦しい。彼女のマイナスの感情をもろに受け、気持ち悪い。
お願いだから、早く真奈に戻ってきてほしい。