僕は悪魔

「えっと……全部で865円だよ」

僕は黙って父さんから貰った千円札を出した。

「はい、これお釣りね。気をつけて帰るんだよ?」

「…ありがとうございます」

僕は人と会話するのが少し苦手だ。つまり人見知りだった。

でもそんな僕におじさんは微笑みながら軽く手を振って見送ってくれた。

なんて情けない僕なんだろう…。

僕はそう思いながら帰り道を急いだ。
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