時を渡る彼ら
「君の力が僕に?」
「私と契約すれば、貴方は新たなタイムトラベラーの一員になり、時を渡る能力を得ます」
「タイムマシンみたいに……過去や未来に行けるってわけか……?」
「はい。ただし……タイムトラベラーとなった以上は、貴方にある【宿命】を背負って貰わなければならない。」

宿命

「宿命って何?」

するとパルスは、少し悩んだ様子を見せる。

「これについては、私も話すことはいたしかねます。貴方がタイムトラベラーになる、ということに同意しない限りは……」
「ああ……そうか」

ならいい。そこまで重要なことでも無さそうだし。進んで聞こうとまでは思わない。それよりも今の僕にとっては、早く帰りたいと思っている。
そんななか、僕の頭に一人の少女が浮かびあがった。

「タイムトラベラーっていうのは沢山いるのか?」
「26人います。各々が別の時間の別の場所にいるので、全員が集結することはまずありません」
「もしかして星影ハレンっていう女の子も?」
「ご存じなのですか? 確かに星影ハレンは今から124年後、2131年10月7日に契約したタイムトラベラーですね」

え?
じゃあ今日見たハレンは、本当は124年後の人間なのか?
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