SECRET×CROSS

「そういや、私あなたの名前
 聞いてなかった。何て言うの?」

「えと…亜…」

「藤堂亜希!中学3年生の女子で
 喋れないのに放送委員やってるんだよね。
 あと、運動音痴!」


何故か姉が答えた。
てか、何勝手に私の
恥ずかしい情報教えてるの!


「アハハ!亜希ちゃんかぁ。
 意外に面白いね!」

ミナちゃんに笑われた。
まぁ、笑える話だよね。ホントに。


「私はミナちゃんこと竹下美波。
 いつも通りミナちゃんって
 読んでくれてもOK。もちろん敬語で
 話してくれてもいいよ」


「亜希、ミナちゃんこう見えて29歳だよ」

え?ミナちゃん29歳!?
うっかり20代前半に見えた。
余程若作りしているんだなあ。 

「もうすぐ三十路だね~」

「美希は黙ってなさい!」

「アハハッ!」


私は思わず笑ってしまった。
姉とミナちゃんのやりとりを見ていると
2人が同級生のようにしか
見えなくなってしまう。



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