SECRET×CROSS

この女性の顔には
何かを話そうとしている。

もしかして私を呼んだのはこの人?


「実はね…あなたを呼んだのには
 意味があるの。
 
 この前あなたは体調不良の美希の
 代わりとして撮影所に来てもらった。
 
 実は私も竹下さんと同じで
 あなたを見て美希本人じゃないな
 って思ったの。
 
 でも面影が美希に似ているから
 きっと妹さんかなて思ったの」


ミナちゃんが言っていたことと
同じことを話した。

この女性にも全てバレていたみたい。

それに…顔を見ただけで私の正体がわかるなんて、
この人ただ者ではない。

何だか心拍数が上がってきた気がした。

「あなたの撮影している姿
 見させてもらったわ。
 私驚いたの。彼女素人さんなのに
 自然な表情をしているだけで
 魅力を感じたの。
 こんな子今まで見たことないなって思った」


この女性の真面目な眼差し。
私はしっかりと耳に入れた。


「そこで私は考えたの。
 こんな子を放っておく
 わけにはいかないって」


女性は私をジッと見た。
何だろうドキドキする。


でも一番気になるのは
その後の話だ。





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