教師×教師 〜大人のようで子供な二人〜




「はじめまして、株式会社BIRTHの専務取締役優木 幾音と申します。今回このコンクールのスポンサーをやっています。今回初めて皆さんの演奏を聴いて感動しました。僕は日々妻から音楽の素晴らしさについて聴いてきましたが、妻が言っていたことがよくわかりました。
皆さんお疲れ様でした、これは僕からのほんのお礼の気持ちです。」

「はい、ありがとうございました〜
じゃあ部長さん、よろしく。」


誰にも喋らせないってか。
さすがです...


「すみません、ありがとうございます」

「いいえ、俺からのほんのお礼の気持ち」

「ただそれだけじゃありませんよね?お姉の指示ででしょ?」

「バレた?」

「バレたも何もバレバレです」

「ハハハッ許してくれよ〜私情を挟むなだろ?」

「私は私情を挟むなって言うくせに...」

「まぁ真希なりの杏利ちゃんと生徒さんへのご褒美なんだろ」


お姉なりのねぇ〜...


「はい、先生の分」

「ありがとう」

「あの...」

「僕?」

「はい。もしかして...」

「そうだよ、優木の旦那です」

「やっぱり...ありがとうございます!!」

「そんな面白いことか?」

「さっき質問しようとしたら、上手く喋らせないようにされたからですよ」

「真希には聞けないからってことか」

「えぇ」





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