教師×教師 〜大人のようで子供な二人〜
「浩太郎居るか?」
「居ませーん」
「じゃあ帰るか」
「えっ…」
ーガラガラガラ…
「大輝‼」
「浩太郎久しぶりだな」
「何これ?」
「俺の婚約者」
「へぇ…女に溺れるような馬鹿になっちゃったんだ」
「毒舌…」
浩太郎は猫をこよなく愛す変わり者。
年柄年中パーカーのフードを被って基本部屋に猫と引きこもる、普通にしたらイケメンなんだけどな。
で、一応ヤブ医者ぽいけどこの辺りでは有名な獣医だ。
「お前は好きな女とか居ねえのかよ」
「居ない、こいつらが居るからいい」
「また増えたな…」
「猫だらけ」
「猫みたいな女なら好きだ」
「お前な…」
「俺は猫さえ居れば生きていける」
ーニャー
「可愛いわね〜よしよし」
「猫太郎が懐くとは気様只者ではないな」
「「猫太郎?」」
「猫太郎は俺以外には基本的に懐かん」
「こいつは?」
「猫次郎は誰にでもすぐに懐く能天気な奴だ」
「あの子は?」
「猫三郎基本動かない」
「「ってことは…こいつが」」
「そう、猫四郎。こっちが猫五郎、猫六郎、猫七郎、猫八郎、猫九郎、猫十郎、猫良、猫実、猫子、猫恵…」
「ネーミングセンスない…」
「何か言ったか」
「いえ、何でも…ねぇ大輝?」
「あぁ、じゃあ俺ら帰るわ」
「おぅ、猫に関して困ったことがあればいつでも連絡しろ、もちろん犬でもいいぞ」
「あ、あぁ…またな」
「達者でな」
ますます変人になってた…