教師×教師 〜大人のようで子供な二人〜




「予約していた中村です」

「お待ちしておりました、そちらにお掛けになられて下さい。担当の者を呼んで参ります」

着いたのは不動産屋。

もしかして…

「新居を決めようと思って、今のとこに杏利が来ても十分住めるけど将来的なことを考えたらもう少し余裕があった方がいいんじゃねぇかなって」

「そうだね、でもお金は大丈夫なの?」

「まぁ4月からは今の倍になるし、これくらいあっという間に取り戻せる」

「でも…」

「もちろんしばらくは二人で生活費とか出し合うことになるけど、俺の方が給料上がるわけだし余裕が出たら俺が出す、杏利が稼いだ分は子供が出来た時のために貯めとけばいい」

「本当にいいの?」

「バーカ、結婚すんのにそんな遠慮すんなよ」

「わかった、じゃあお願いします」

「任せとけ!」

「お待たせしました。私担当させて頂きます、田中と申します。よろしくお願いします」

「中村です、よろしくお願いします」

「えっと…3月にご結婚なさるそうで、おめでとうございます」

「ありがとうございます」

「御主人の御希望は事前にインターネットでお伺いしました。将来的なことも考えて部屋数にゆとりが欲しいと…」

「はい」

「奥様は何か御希望はございますか?例えばスーパーや病院が近くにあるとか…」

「そうですね…キッチンが広々した感じがいいです」

「わかりました、他にございますか?」

「大丈夫です」

「では、何軒か御要望に合った物件をご紹介させて頂きます」




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