好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
一秒でも早く学校から出たいけど

家には帰れない。

私は恋をした。

それだけなのに。


あまりにも辛すぎて

下駄箱の靴を取る手が小さく震えた。


ちょうど鞄の奥底に忘れ去られた携帯電話が同じように小刻みに揺れた。


「知らない番号…」



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