好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
「……分かった」

その言葉で力が弱まった瞬間、

私は思い描いていた通りにするりとかわして、元の大通りに向かって走り出した。









「ざ~んねん!」


あともう少しで大通りに出るその手前で、別の男が道を塞いでいた。



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