好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
「ここのコーヒー、すごくおいしいんだ。あ、コーヒーは大丈夫かな?」

「大好きです」

光さんは私の行動の先をいきながらも、きちんと気配りが出来る人。

引っ張ってくれる、お兄ちゃんタイプ。

それにこのキレイな顔。

淳よりも、モテただろうな。

「君は…悪くないよ?」

「…え?」

椅子に座る前に、光は私の動きを止めた。

「和希はいい男だから。惚れてもしょうがないよ」
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