好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
「もう、やめとけ」

男がぽつりと言い捨てると、

ナンパ野郎は無言で頷き、手下どもを引きずって大通りに逃げていった。



私はあまりの展開に ただ立ち尽くし


男の顔をじっと見つめることしかできなかった。



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