好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
机を足で思い切りガンと蹴り上げる。


「何様なのよ!」


イライラが収まらない。

今度は壁にクッションを投げつける。


情けなく床に落ちたクッションに追い討ちをかけるように、何度も何度も踏みつける。


「私はっ! 愛崎グループのひとり娘のっ! 愛崎聖里奈さまなのよっ! 頭脳明晰、容姿端麗、運動神経バツグンのっ! 完璧な女なのよっ!!」






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