好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕
恋愛を馬鹿にしていた私が
完全に恋愛に堕ちていた。
それに日に日に和希との仲が進展するどころか
ストーカー扱いされているようで、気まずくなっていた。
「何も話してくれないんだね」
心配して話しかけてくれた友だちが、私からゆっくり離れていった。
「最近暗いよね」
「相談してくれてもいいのに」
クラスメートがわざと聞こえるように、不満をこぼす。
もしこの押し潰れそうな気持ちを口にできたら
どんなに私は救われるだろう。