好きで、好きで、好きで、私が私じゃ、無くなる。〔完〕

きっと私の顔は青ざめていたと思う。

「Wデートって…淳にも言ったの?」

「もちろん。淳は喜んでたよ」


嫌だ、っと口に出しそうなのをぐっと飲み込んだ。


こんな状態で淳に会うことなんて絶対に出来ない。

しちゃ駄目だ。


「じゃ、時間決まったらメールするね! アドレス変わってないでしょ?」

「うん…そうだけど」


「楽しみにしてるっっ!!」


美紀の満面の笑みで、反論する気力が奪われた。



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