X'masの奇跡
「あのさ....X'masなんだけど....あたしとデートして欲しいんだ...いいかな。」
と誘ってくれた。
俺は誘ってくれるなんて思ってなかったから、一瞬驚いた。
だけど、ホントなんだと思った瞬間、めっちゃ嬉しくて嬉しくてしょーがなかった。
けど、素直になれなくて、
「....あぁ。分かった。」
なんていう、素っ気ない返事しか出来なかった。
俺はこの時に浮かれすぎて藍貴が不安になっていたことも、辛い決断を1人でしていたことも、ちゃんと見れば気付く涙の跡も何一つ気付いてやれなかったんだ。