X'masの奇跡

辛い現実と相手を想っての決断



それから、あたしは沙夜と教室に向かっていた。


「藍貴。そんなあからさまに態度にださないでよ。まるであたしといるときが楽しくないみたいじゃん。あぁもう。藍貴を舜にとられたぁ。」


そう沙夜が嘆いて、


「まぁまぁ。あたしは沙夜も大好きだよ。」


って返しながら2人で歩くのが日課になりつつある。

もうすぐ教室だ。

舜に逢える♪

なんてウキウキして教室の扉を開けようと手をかけたとき、


「もうやだぁ。」


という、女の子の声がした。


< 9 / 71 >

この作品をシェア

pagetop