世界が私の味方かも。
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「あれ、お前なにしてんの?」
ふいに、後ろから声がかけられた。振り返ると、見覚えのない同年代くらいの男の子だった。
「何って、勉強してるに決まってんじゃねーか」
私が誰かと訝しんでいると、彼がそう返した。
どうやら彼の友達だったらしい。
彼の友人は、『ふーん』と言って、私の前の空いている席に座り、物理の参考書とノートを出して、少しすると、物凄い速さで問題を解き始めた。
さすが彼と同じ、市内随一の学校に通っているだけあって、勉強ができるようだ。
「……ともだち?」
確認のため、彼に尋ねると、そうだよー、と答えて、
「我がクラスのムードメーカー的存在です」
と付け足した。
その友人は、私と彼が話しているのを見て、私と彼が友達だと気付いたらしく、物理の数式が羅列されているノートにペンを走らせて、
『誰?』
と、彼に聞いた。
わざわざ紙に書いたのは、図書館だからと気を遣ったようだ。
なにもそこまでしなくても、と少し面白かった。
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