世界が私の味方かも。
「……てか俺、女の子とこんなことあんましないから、力加減とか分かんないんだけど」
痛い?と、手をぎゅっとしながら彼は聞く。
……“女の子”ねぇ…。
ひっかかる。
もしかしたら、誰でもいいんですかね。
“女の子”なら。
なんて言える筈もなく、「大丈夫、痛くないよ」と笑うことしか出来なかった。
結局、手は、離した。
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いつの間にか外は夜の闇に包まれていた。
今日は日曜日なので、下の図書館は5時で閉館してしまうが、この階は夜の9時半まで開いている。
時刻は既に8時近い。
なんか、時間経つの超早い。
「なんか、さみぃ」
彼が肩をさすりながら言う。
「うそ、あたし全然」
日が沈んだせいだろうか。
なにか羽織る物をもってきていればよかったのだが、あいにく今日は特にない。
自分の持ち物を見渡すと、フェイスタオルを見つけた。
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