キューピッド→スクランブル☆
「かわいそう……そんな小さい妹や弟を路頭に迷わせたりしたらダメだよね。家族を支える役割は大事だもん。それは六歳の時からあいつらの世話をしてきたあたしにもよーくわかるっ。よし、わかった! わかりました! そういうことならあたしにできることは引き受ける! で? あたしは一体何をすればいいの?」
涙と一緒に鼻もかんで、あたしは決意を込めた眼差しでアモルを見つめた。
あっけに取られていたような顔が、ようやく事態を飲み込んだらしく、ゆっくりと笑みの形に変わる。
「……本当だな? 本当にやってくれるんだな?」
「もちろん! 女に二言はないよ!」
張り切って頷いたあたしを見て、アモルがほっとしたように息を吐いた。
「なーんだ。思ったより単純じゃん」
「えっ?」
一瞬ものすごく馬鹿にされたような気がしたけど、何を言われたのか聞き取れなくて、首を傾げる。
「いや、何でも!」と片手を振ったアモルが、あたしに向き直った。
「よーし、契約成立。じゃあお前は、今日からアロウ・シューターの俺の、お役目代行ってことで!」
よろしく、と差し出された手を力強く握ったあたしに、アモルが晴れやかに笑った。
「で――お前の名前は?」
「あっ、そ、そっか……名前も言ってなかったんだ。あたしは白石美羽、美しい羽って書いて――」
「美しい羽、ね」
ふうん、と頷いてから、緑の瞳が細められ、ニッと笑みが濃くなる。
「気に入った。俺たちの仕事にちょうどいい名前じゃん」
不覚にも音を立てそうになった胸を、無意識に押さえる。
なっ、何をドキッとしたりしてんの、あたしってば。
そのまま見つめてくるアモルに気づかれないように、呼吸をひそかに整えるあたし。
勢いで承諾してしまったものの、『仕事』という言葉に少々不安が生まれる。
涙と一緒に鼻もかんで、あたしは決意を込めた眼差しでアモルを見つめた。
あっけに取られていたような顔が、ようやく事態を飲み込んだらしく、ゆっくりと笑みの形に変わる。
「……本当だな? 本当にやってくれるんだな?」
「もちろん! 女に二言はないよ!」
張り切って頷いたあたしを見て、アモルがほっとしたように息を吐いた。
「なーんだ。思ったより単純じゃん」
「えっ?」
一瞬ものすごく馬鹿にされたような気がしたけど、何を言われたのか聞き取れなくて、首を傾げる。
「いや、何でも!」と片手を振ったアモルが、あたしに向き直った。
「よーし、契約成立。じゃあお前は、今日からアロウ・シューターの俺の、お役目代行ってことで!」
よろしく、と差し出された手を力強く握ったあたしに、アモルが晴れやかに笑った。
「で――お前の名前は?」
「あっ、そ、そっか……名前も言ってなかったんだ。あたしは白石美羽、美しい羽って書いて――」
「美しい羽、ね」
ふうん、と頷いてから、緑の瞳が細められ、ニッと笑みが濃くなる。
「気に入った。俺たちの仕事にちょうどいい名前じゃん」
不覚にも音を立てそうになった胸を、無意識に押さえる。
なっ、何をドキッとしたりしてんの、あたしってば。
そのまま見つめてくるアモルに気づかれないように、呼吸をひそかに整えるあたし。
勢いで承諾してしまったものの、『仕事』という言葉に少々不安が生まれる。