花とキミ*春・夏
「なー昼休み、見に行こーぜ?」
「嫌だよ‥めんどくせー。」
「何でだよー?」
あーうっせぇな‥
‥――タッタッタ
前から走ってきた少女は
前も見てないらしく、
俺に突っ込んできた。
「うっわ‥」
その少女は、桜の香りがした。
「わ、わっ‥すみません。」
「もー花菜、何やってんの?!」
「あ‥王子!!
ちょっと、来てもらえます?」
それは、昨日の少女だった。
雷哉から、少し離れたところに
連れてこられた。