花とキミ*春・夏
俺が、クルリと向きを変えると
腕をガシッと掴まれた。
「‥離せよ。」
腕を掴んだのはもちろん雷哉で‥
「どこ、行く気?」
「廊下に立ってるとうるさいから‥
教室に戻る気。」
そこまで言っても、腕を掴んでる雷哉
「俺に1人で待ってろと?」
「そんなに嫌なら、諦めれば?」
「それは‥ダメだろ?」
何がダメなのかは、知らないけど‥
「そ、じゃ‥頑張って。」
「空哉は話したいとか思わないわけ‥?」
「全然。‥そろそろ離してもらえる?」
離す気配は‥ナシ。
はぁ‥とため息をつき、
窓の外を見た。
「‥あ。」