花とキミ*春・夏
‥――バックン‥バックン
私の心臓は
ドキドキなんてものじゃなく、
バクバクと
スゴいスピードで鳴っていた。
「ヤバい!!今の王子、めちゃめちゃ
カッコ良かったよねー」
「ねー♪」
「キュン死にしそー!!」
近くで話していた女の子たちの声に
勝手に共感している私がいた。
本当に‥‥。
心臓バクバクしてるもん‥
死んじゃうかもしれない。
「‥‥花菜?大丈夫?!」
璃菜に肩を叩かれ、
やっと意識を戻した。
「璃菜‥‥」
「大丈夫?意識飛んでた?」
「そうかも‥心臓バクバクしてるの。」
「そういうことね‥」