花とキミ*春・夏



「宿題って‥
別にそんなに焦んなくても。」

「はぁ?終わらせてから
遊ぶんじゃないの?」

「え?!真面目すぎない?
宿題なんて、直前にやるもんでしょ。」

え‥そうなの?

「そうやって、いつも夏休み明けに
終わってないって泣きついて来るのは
誰だっけ?」

後ろから声がしたと思ったら、
「‥よ。」と声と共に私の頭に
手が乗った。

「空哉〜
って‥いつもだっけ?」

「お前なぁ‥さっさとやれよって
言ってんのに、毎年 毎年飽きもせずに
泣きついて来るだろ、お前は。」

私の頭の上の手が無くなって、
代わりに雷哉くんのおでこに‥

‥――ピンっ

「いってぇ‥!!」



< 297 / 444 >

この作品をシェア

pagetop