花とキミ*春・夏



*空哉side


「母さん‥重いんだけどー」

「いいじゃない、
どうせ暇だったんでしょ?」

俺、海谷空哉(カイタニクウヤ)。
学校から帰ってる途中、
電話で母さんに呼び出された
可哀想な男子高生。

「あらー?
空哉、あそこ誰か倒れてない?」

「はぁ?」

母さんの指差した方向を見ると、
確かに‥誰か倒れてるな。

「空哉、行って見てきてー」

「しょうがねぇな‥」

桜の花びらに囲まれて、
女の子が倒れていた。

何、こいつ‥

「えー‥!!
可愛い女の子じゃない!!」

結局、来てんじゃねぇか。



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