花とキミ*春・夏
*花菜side
忘れそうだった空哉くんのカバンを
取りに教室へ戻って
やっと歩き始めた。
「花菜‥本当によかったな。」
「うん♪
声出ないと、不便だったからね〜」
‥て、じゃなくて!!
「空哉くん!!
私、止めてねって言ったよね?」
「だから‥俺が許せなかったの。
花菜の為じゃなくて、
自己満足に近いな‥」
「‥それはそれで複雑かも。」
「冗談。花菜の為だよ、
守ってやれなかったから。」
空哉くんの言葉に
キュンとしてしまった。