花とキミ*春・夏
「あ‥おでこ大丈夫か?」
朝のことを思い出して、
もう熱い顔に更に熱が集まった。
「花菜、真っ赤なんだけど‥
そんなに恥ずかしいか?」
「あっ‥当たり前だよ!!」
「ふーん‥じゃあ‥」
空哉くんは近かった顔を更に近づけて
私の唇をすーっとなぞった。
「ここにする時は‥どうすんの?」
空哉くんのいたずらっ子みたいな笑顔が
色っぽくて、私は更に照れた。
「今日は、花菜の弱点が
知れて良かった。」
私の家の前で別れ際、
空哉くんはそんなことを言った。
またさっきの笑顔で、
自分の唇に人差し指を当てて
「キスな‥覚えとく。」
そして帰っていった。