花とキミ*春・夏
*花菜side
ふわふわ‥夢を見た。
誰なんだろう、私に手招きしている。
近づいていくと、
優しく抱きしめてくれた。
なんか‥暖かくて安心する。
ふにゃぁと顔がほころんだ。
「‥な、花菜!!」
「‥わっ、はい!!」
誰かに体を揺すられて、
慌てて起きた。
「大丈夫か?
もう、着いたんだけど‥」
うわぁ‥空哉くん。
起きてすぐ、この顔は心臓に悪い。
「うん‥大丈夫。
ありがとう♪」
「‥いや?」
「璃菜ちゃーん‥」
ふと、隣を見ると
璃菜を起こそうとしてる雷哉くん。
「‥ん?」
「あ‥やっと起きた。」
「は‥?」
璃菜は、数回瞬きし‥
「うわぁぁ‥起きて早々、
こいつの顔とか‥」
嫌そうに呟いた。