花とキミ*春・夏
*空哉side
「さぁな‥俺は知らないが、
登りきらないと宿に着けないそうだ!!」
おいおい、マジかよ。
めんどくせえなぁ。
チラリと花菜を見ると、
不安そうな顔をしている。
こんな体で、登りきれんのかよ‥
いざとなったら、おんぶでも
なんでもして連れていくか。
「そうそう‥競争というわけでは
ないんだが、一番についた班には
いいことがあるらしいぞ?」
なんだよ、それ‥
興味ねぇ‥
「じゃあ、各自準備が出来た班から
自由に出発していいぞー!!」
皆、ぶつぶつ文句を言いながら
歩き出していた。
「じゃ‥俺たちも行きますか?」
雷哉が言って、俺たち4人は歩き出した。