涙龍
心のどこかで信じてたけどね。
きっと誰かが追いかけてきてくれるって
でも、どれだけふりむいたって誰もいなかった
けっきょくだれも追いかけてなんか来なかった。
苦しい、苦しい。
翔さんさっきの効きすぎたみたい
だってあたし、こんなにも歪んでる
翔さんは、あたしを歪ませすぎた
「甘えてたのは、父さんがいた頃のあたし…あの時、死んだほうがよかったのかな」
そう言って笑うと、部屋をでた
「りん!!!」
と、叫んだじいちゃんの声は夜の空に吸い込まれた