みっくすじゅーす
「で、なんで五人目なんているのですか?」


と涼の方を見て聞く。


「お、俺!?俺に聞くの!?」


慌てまくる涼。


「・・・。」


黙り込む隼。



「そんなの校長に聞かなきゃわかんないんじゃない?」


いつもの笑顔で言う陸。




だけどどこか黒い。

悪魔降臨か!?



「てか、部屋ねぇよな?」


そういえばという顔で言う李斗。





「はぁ。」


深いため息を吐く俺。



「・・・唯くん。」



いきなり隼が俺を呼んだ。


「なに?」


「あのね、僕理事長の息子なんだ。」



一瞬にして空気がかわった。



「・・・そうなの?」



理事長・・・ってことは一番のお偉いさん?


てことは・・・・



あの手紙の差出人?

あ、思い出しただけでイライラしてきた。



「うん。本当の息子じゃないんだけど。だって苗字違うじゃん?」



ふわっと微笑む隼。


だけどどこか寂しそう。






「てことは、理事長直々の命令・・・ってこと?」



冷静に言う陸。



いつもの陸じゃないみたい。




「まぁ、そうなるかな。部屋は明日までに作るんだってさ。」



さらっと冷ややかな笑みで言う隼。



表情がコロコロ変わってなんだかこわい。




「ご迷惑お掛けいたします。」




そう言って部屋を出た。




「っと。唯くん。」



ちょっとこっちに来て、と手招きされた。




近寄っていくと、



「僕、君の事情知ってるんだよね。」




と低く耳元で言われた。



「っ!!」



逃げようとしたけど腕をつかまれた。



「逃げるなんて無理。バラされたくなかったら僕のいうことを聞くんだね。」




不敵な笑みで言う隼。




怖い・・・。




「ふっ・・・楽しみにしといて?唯チャン?」



楽しむような目で俺を見る。





「っ・・・」




隼が出ていったあと、




その場に座り込んでしまった。






俺の頭の中は“どうしよう”で埋め尽くされている。



涼に・・・・言わない方が・・・・いいのかな?


< 14 / 28 >

この作品をシェア

pagetop