偶然のLOVE


明くる日父さんは


「なんか変な気分だな 娘の荷物を取りに来るなんてさ これが結婚してて離婚するんじゃなくてよかったよ」


と ブツブツいいながらやって来た


二人で運ぶとあたしの荷物なんてあっと言う間に運び出される


「もういいか?」


「うん」


「省吾くんのいない間に出ていくってのはどうかと思うが…」


「居たら父さんだって気まづいでしょ!」


「それもそうだな…」


あたしは置き手紙をして 鍵をかけて 鍵はポストへ入れ 半年暮らしたアパートをあとにしたのだ



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