偶然のLOVE
「いえ・・・大丈夫です すみません 気を使わせちゃって」
「ほら遠慮すんな」
係長はあたしを引き寄せた
「なんでそんなに優しいんですか?他の人なら勘違いしちゃいますよ」
「他の人ならって?」
「あたしは係長は好きな人が居て 一途な人だって聞いてるから知ってるけど 知らなくて心傷ついてる人は勘違いしますって!」
「彩音も勘違いしてていいよ」
「はぁ?意味わかりません」
係長は少し間が空いて
「言ったオレもわからなくなったハハハ」
と 笑った と同時にあたしも笑いが出た
今日は係長の人の良さを実感した日になった
あたしはもうこの日から泣かないと決めた
どんなに省吾を思ったって 無理な話
それなら早く省吾に報告できるような省吾よりいい人を見つけるんだ