君を護れるのは俺だけだって信じてるから【BL】

「大丈夫?」

声をかけると、そう君は身を起こして親指を立ててみせる。

あ、涙目じゃん。


服の汚れを払いながら立ち上がって、
改めて俺の方を見た。


「大人しくしてろって言われただろ?」

どうやら彼にも話は行っているようだ。

「でも、今日は絶対行かないと」

「どんな理由があろうと、
とにかく窓からは出ようとするんじゃない」

絶対落ちるぞ、とそう君は言って、また転んだ。


……俺よりも、そう君を閉じ込めていた方がいいんじゃないだろうか。
危なっかしくて見ていられない。

本当に俺より、運いいの?

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