君を護れるのは俺だけだって信じてるから【BL】
窓から出ようとしたら絶対落ちるぞ宣言は、どうやら実体験らしい。
前に同じ目に遭っていた彼は、
何度も脱走を試みては怪我をする。を繰り返し続け、軟禁するのを諦められたらしい。
「俺よりも運悪いらしいんだから、
無茶な事はしようと思わないでくれ」
「いや、そう君の方が運悪くない?」
さっきからどう見ても、そうだ。
家に上がってもらって、
とりあえずそう君の手当てをしている。
まだ部屋の中だけど、
これでいつでも出られるだろう。そう君を誤魔化せば。
「俺だって、
少し運を貰えば普通になれるんだ」
現に兄ちゃんから貰って、
普通に学校生活を送れているそうだ。
「……あれで普通?」
小さい頃のことはよく憶えていないけど、
俺の見ている、
少なくとも最近のそう君は、
どう見ても尋常じゃ無く運が悪い。
「2人の時は平気なんだよ!
ただお前も一緒の時は、
アイツ無意識にお前に回すから……」
結果俺の良く知る通りに転んだりしてしまうそうだ。