夫婦ごっこ
ロッカーに行って着替えてホールに出た。

でき上ったランチをいつものようにテーブルに運ぶと

「え?何?働いてんの?」」
若い私は話しかけやすいのか 手をとめて客が聞く。


「従業員だよ~~。」ビオンの声。

「まぢ?俺初めてみたよ。こんな若い女の子いたんだ~~。」

確かに私はまだ19歳だし……


「あ~~でも…指輪してる!!彼氏いるんだ!!」

「マジか~~~?」

大盛り上がり
こんなに注目されたなんて結婚式以来だ。


「あら~~ベニー!!どうしたの?」
ミミちゃんが戻ってきて 目を丸くしていた。


「ランチしにきたんだけど混んでて…お手伝いさせてって
ビオンさんに頼んだんです。」

「ほんとに混んでるわね。
早めに降りてきて正解だったわ。
ありがとう。ベニー。もう大丈夫だから食事しなさい。
もう料理は出てるみたいだし
ビオン~~あんたも休憩しなさい~~。」


ミミちゃんは手早くランチを作ってくれて
二人分並べて出してくれた。
< 111 / 346 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop