夫婦ごっこ
「ミミちゃん いいのか?
休んだ?」

ビオンの声がすっごく優しい。

「大丈夫~~こういう性分だからね。
気にしないで はやく食べてしまいなさい。」


「お先にいただきます。」

私はさっそくメインのチキンを口に運んだ。

「あ~~~美味しい~~来てよかった~~。」


飛び出してきて来るところがあるって…嬉しい。

「あら?ご主人は仕事なの?」

「あ…いえ家で仕事してるから…私は邪魔しないように
ぶらぶらしてたんです。」


ビオンが顔を出して

「ご主人?」と眉間にしわをよせると

まわりのテーブルも騒ぎ出した。


「あら あんたたち ベニーは人妻だからね。
ダメよちょっかいだしたら!!」


「人妻~~~~この若さで????」


ざわつく店内

ビオンが隣に座って指輪をガン見した。

「人妻か~~~。」そう言うとランチに喰いついた。

「うんめ~~~~。」


華奢さから想像もつかない モリモリと食べる姿が
楽しそうで思わず笑ってしまった、。
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