夫婦ごっこ
この残酷な宣告をどう受け止めるのか
恒くん


もう千鶴さんの中では
心は固まって めでたしめでたし・・・

って感じ。


「振り回されたな~~。」

これも私が契約違反してなければ 大したことでは
なかったんだけど
情けなくても勝手でも・・・


私は恒くんを愛してる。
だから…耐えるしかない……。

見守るしかない……。


帰ってきた恒くんはいつもと変わらない。
聞かないのもおかしいと思ったけど
なんかうまく聞けなくて


私も淡々と後片付けをしてる。


シャワーから出てきた恒くんが

「心配かけて…ごめんな。」と通りすがりに言った。


私は手をとめて振り返った。


「え・・・・。」


「千鶴はきっと幸せになるって言われたよ。
俺にも今度は自分のために歩いてって…
あはは…別れた女から心配されて…いい加減
俺も自分がイヤになった。」


そう言うと缶ビールをあけた。
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